仏代表のデシャン監督「スペインは引き続き世界最高のチーム」

 各国リーグ戦の合間を縫って熱戦が繰り広げられているワールドカップ・ヨーロッパ予選、26日に行われる32試合の中で最も注目を集めるのは、フランス代表とスペイン代表によるグループIの首位攻防戦だろう。

 22日に行われた一戦、スペイン代表がホームでフィンランド代表と1‐1のドローに終わる一方、フランス代表はホームでグルジア代表に3‐1で快勝し、それまで2勝1分の勝ち点7で並んでいた両者は明暗を分けた。

 この結果、スペイン代表に2ポイント差を付けて単独首位にたったフランス代表は、ホームで行われる今回の直接対決を制すればワールドカップ出場に大きく前進する。だが、ディディエ・デシャン監督は、実力ではスペイン代表の方が上を行くとの謙虚な姿勢を示した。

「スペインのドローはサプライズだった。試合をチェックしたが、彼らは勝利に値するプレーをした。勝てなかったのは、信じられないほどの不運と言えるだろう。一方の我々は、幸運にもスペイン戦までに10ポイントを獲得するという目標を達成することができた。しかし、だからと言って我々が直接対決で優位に立った訳ではない。これらの結果による変化は何もない。スペインは引き続き世界最高のチームだからだ。それは過去も現在も、今回の試合の後も変わることはない」

 スペイン代表との勝ち点差を最後まで守りきれば、自動的にワールドカップへの切符を手にするフランス代表だが、デシャン監督は、両チームの特徴からして引き分け狙いの戦いは難しいとの見解を示した。

「今回の試合、我々にとっては2つのポジティブな結果がある。そう、勝利と引き分けだ。しかし、ワールドカップ出場を大きく引き寄せるためには、引き分けでは十分とは言えない。また、我々のチームが守備に徹した戦いができるとも思っていない。一方、スペインは勝利を手にするために、ボールを支配しにかかってくるはずだ。現実的に考えれば、我々は、彼らと対戦するあらゆるチームと同じように守備を強いられることだろう。我々が彼らを倒すためには、完璧な試合をしなければならない」